【夏季休業のお知らせ】

誠に勝手ながら、下記の期間を夏季休業とさせて頂きます。
期間中はご不便をお掛けする事もあるかと思いますが、
御了承の程宜しくお願い申し上げます。

休業日程:平成29年8月11日(金)~平成29年8月15日(火)
業務開始:平成29年8月16日(水)より通常営業

【神々の山稜】


金網の営業を担当している、田澤です。
今回はお勧めの小説のご紹介です。

『神々 の山稜』 夢枕獏著

【簡単なあらすじ】
エヴェレスト登山隊に参加した日本人カメラマン深町誠は、隊の登頂失敗の後、カトマンズの街で偶然一台 の古いカメラを見つける。そのカメラはコダックの”ベスト・ポケット”、1924年6月8日 にジョージ・マロリーがエヴェレストの頂上アタックに持っていったカメラと同機種なのであった。
もしマロリーがエヴェレストに登頂していたのであれば、間違いなく頂上で写真を撮影している筈であり、 この発見は登攀史を覆し長年の謎を解き明かす大スクープとなるのである。
しかしカメラの中にフィルムは入っておらず、深町はフィルムを探す為カメラの出所を追い始める。
その過程で彼はネパール在住の”ビカール・サン(ネパール語で毒蛇)”と名乗る日本人出会う のだが、彼こそが伝説のクライマー羽生丈二なのであった。
マロリーのカメラ、伝説のクライマー羽生丈二、その謎を追う深町誠、物語はこの2人の日本人の壮大なス ケールのエヴェレスト登攀のストーリーへと発展していく。

読後の感想は「まいりました」の一言に尽きます。
文庫本の著者のあとがきにて、著者である夢枕氏がこう書いていました。
“どうも、ぼくはど真ん中の話を書いてしまう癖があるらしい”
“正面から、たたきつけるようにまっとうな山の話を書いた”
“変化球の山の話ではない。直球。力いっぱい根限りのストレート”
さらに、
“これだけの山岳小説は、もう、おそらく出ないであろう。どうだ、まいったか。”と。

物語の舞台をエヴェレストという、言わずと知れた世界最高峰のロケーションに設定し、長年議論を呼び続けているマロリーの謎を絡ませ、更に尖 鋭的な登山では近年一般的になりつつある、8000m峰でのアルパインスタイルでの登山、という極限の世界を描いています
登山をする人であれば尚更、しない人でもかなり入り込みやすい設定だと思います。

さらに凄いのが物語中に出てくる羽生丈二。長谷常雄に実在のモデルがいるという点。
羽生丈二のモデルは登山家 森田勝氏、羽生のライ バルである長谷常雄のモデルは、登山家 長谷川恒夫氏。
両氏とも1970年以降に実際に活躍した著名な登山家で、物語中でも2人の人となりが良く著わされてい ると思います。
『狼は帰らず アルピニスト・森田勝の生と死』、『長谷川恒男虚空の登攀者』共に佐瀬稔氏著、を併せて 読めば更に面白く読めるかもしれません。

と、まぁ、長々と説明しましたが、本当にお勧めの本です。

そしてこの小説、連載開始から20年以上が経ち、『エヴェレスト 神々の山陵』として映画化され3月12日に公開されます。
実際にエヴェレストの標高5200m付近で撮影を行ったとの事で、かなりクオリティーの高いリアルな映像が期待できます。
出演は、岡田準一、阿部寛、尾野真千子と豪華なキャストが集結。監督は平山秀幸。
今から公開が楽しみです。
http://everest-movie.jp/

まだ寒い日が続きそうですが、本もしくは映画で、極限・極寒の中での熱い心を感じて下さい。IMG_4025